外国人は銭湯に入れないんじゃなかったっけ?
日本のスキー場には温泉がつきものだが、こちらでもそういうニーズがあるのか、ネットで調べるにホテルには軒並み「スパ」の施設が併設されていた。
ワタクシ達が泊まったホテルもしかり。
しかしドイツのスパなんて行ったこともないから、興味本位、体験してみようぜぃということで、荷物には水着を入れて行くことにした。
コケまくったスキーも終わり、夕食までに絶対スパだと意気込んだワタクシは、まず偵察に行くことに。だって何があるかもわからんし。
どうやら1階部分に Schwimmbad (プール)があるとの案内を見て、おそるおそるドアを開けたら、明るくて、少しプールの匂い。湿気があって暖かい。
温水プール?
施設の突き当たりのガラスドアの向こうにプールがあって、男性が1人泳いでいた。
なーんだ。スパってプールのこと?
でもサウナもあるって書いてたよなあ。
その手前にもドアがあって、何やらドイツ語で書いてある。当然ワカリマセン。
でもプールのそばにあるんだから、更衣室かな?
と思ってたら、そこからバスローブを羽織ったカップルが、髪ぬれたままスリッパで出てきて、にこやかに挨拶して通り過ぎて行った。
ふーん。水着のままホテル内歩いてていいんだ。ふーん。
昔言われた
「ホテルの部屋を一歩外に出たら、そこは公の場だからきちんとした格好をしなければならない」
って何?
まあとりあえず、プールがあって、水着にバスローブのドイツ人がいたということを報告しに部屋まで戻り、なんだかよくわからないから、部屋で持参の水着に着替え、その上に服を着て、バスタオルだけ持ち、また Schwimmbad と書かれたドアを開けた。
今度はプールにおこちゃまが何人かいて、きゃーきゃー騒いでいる声だけが響いている。
ドイツ語オンリーの表示にちょっくらビビったダンナは
「やっぱりフロントに聞いてくる」
と出て行った。
ムスコとふたりどうしようかねーと通路を行ったり来たりしていたワタクシ、この際更衣室(らしきもの)の中も覗いてみよう、とドアを開けた。
"Hello ! "
「はろー」
ばたん。くるっ。
「りゅーりゅー!!お、おっちゃんが、すっぽんぽんだった!!!」
オカン衝撃の体験!!ぎゃーぎゃーぎゃーマッパ見ちまったよ(>_<)
何?どうなってんの??水着着用じゃないの???
ラッキーなことに眼鏡かけてなかったから、くっきりはっきりじゃなかったけどさ。
お、おっちゃん!そんなにこやかに Hello ! って言わなくても……
おっちゃんに羞恥心はないんかい?!
その後フロントで何とか聞き出したダンナが戻ってき(ひとりしか英語しゃべれるスタッフがいなかった)2ユーロでバスローブを借り、2ユーロでジャグジーのコインを買い、水着で行く、ということが判明したため一度出直し、今度は水着の上にバスローブを羽織って3度目の正直。
でも。でも。おっちゃんマッパ……
確かにプールは水着着用。プールサイドにあったジャグジーも水着着用。
そして更衣室と思ってた場所はサウナ施設だったらしく、裸OK(もちろん水着もOK)
翌日のサウナ時には、別のおっちゃん@マッパとご同室となり、おっちゃんが台湾やらインドやら行ってたって話をしてましたさ(主にダンナが)。
昔、外国人には日本の銭湯は習慣的に無理(裸だから)だ、と読んだ本はナンだっただろう……
そうそう。ジャグジーはぬる過ぎてワタクシには×。せっせとサウナで汗を流しましたよ。ジャグジー使わなきゃお金はかからない、というオチでした。
(別のドイツ人は、水着の上にバスタオルひっかけて裸足で帰って行ったのだった。)