Blues for Klook

この週末はずっとフィギュアスケート三昧でした。
グランプリシリーズがはじまって、第2戦目がカナダで行われているのを、結構な時差でユーロスポーツでTV観戦。
男子シングルなんて、こっち時間の夜中の1時半からあったりしたもんで、非常に寝不足ですf(^^;
イタリア語の解説も随分わかるようになったよ。

バンクーバーオリンピックの演技中、見ていて自然と涙が出てきた鈴木明子は、フリーを自信に満ちて滑っていてよかった!

そして高橋大輔。

彼の今期のフリープログラム「Blues for Kloook」が好き過ぎてたまんないんですが(^^)

まず曲がブルース。
アメリカ南部の本チャンのブルースというよりは、ヨーロッパジャズの匂いのする曲ですが、かっこいいんだわ、これが。
この曲が「つまらない」「音源がぺらぺらしている」「盛り上がりに欠ける」という意見の人の気が知れない。

フィギュアスケートの継ぎ接ぎの曲編集って、ちょっと苦手なんですよ。
なんでそこでその曲に変わるん?って。
同じスケートカナダに出ていたアメリカのアダム・リッポン選手のフリープログラム、G線上のアリアからトッカータとフーガに変わるなんて、ちょっとどうよ、と……

「Blues for Kloook」は、ほぼ原曲を全部使って(途中編集して短くしているけれど)曲の世界観を損なっていないこと。
そして高橋大輔が「音楽そのものを表現しようとしている」こと。

このふたつにおいて、他のプログラムと一線を画していると思いまする。

他のスケーターが音楽に合わせて(ひどいときには音楽がただのBGM化している)ジャンプ、スピン、ステップの要素をこなしているのとは違い、彼は音楽を感じて踊りながらジャンプを飛んでスピンを回っている。
その差は歴然です。
去年のプログラムもそんなところがあって、ああ、この人は他のスケートとは違う別のスケートをするんだなあ、と思ってみてましたが、今期はより顕著になってました。
見ていてものすごく気持ちいい。
まるでライブのセッションを見ている、聞いている感じになるんですよ。
きっと楽器をやっていたとしても、すぐに上達するんじゃないかなあ、音感とリズム感が抜群だから。
音楽をやっていた人間としては、リズムに反応しない方が不思議なんですけどね。

彼のファンブログを見ていると、類は友を呼ぶじゃないけど、結構芸大出身だとか、音楽関係者とか、アーティスト系の人が多い。
彼だけは別カテゴリーだ、と。
そういいたくなる気持ちもわかります。

でも、競技としてのフィギュアスケートからはズレて行っているのかもしれない。

氷の上で4分半ずっと踊り続けて、その中で4回転を飛んで、3回転を何度も飛んで、ってある意味無茶ですな。
手術明けということもあって練習不足で、今回はまだまだこのブルースを踊りこなしてはいませんでした。
もっと時間が経てば曲が身体に馴染んで、ジャンプのタイミングが自然発生するのかどうか、まだまだ五里霧中みたい。
でも自分でも賭けだ博打だというこのプログラム。
ぜひ完成形を見てみたいもんです。

やっぱり3月末のニースでの世界選手権に行こうかしらん。
ここからだったら近いしf(^^;
彼が出られるかどうかはまだわかりませんが。

ムスコよ、母がニースに観戦に行くには、キミが無事高校に合格してくれることが必須なんだよ!

出来はようやく20%くらい?なスケートカナダでのフリープログラム、一応youtubeにUPされている動画を貼っておきます。


がんばれ大輔!!